社労士試験の思い出②
こんにちは、KOMODA LAW OFFICE 社労士の木貞です。
前回の記事はこちらから:社労士試験の思い出①
さて、凡人未満の私が、社労士試験合格に向けてどのような勉強法を行ったのかを詳しく書き綴っていきます。
前提としては、当時は結婚もして娘も二人いましたが無職であり、銀行を辞めた時のわずかな退職金と雇用保険で食いつないでいるという、のんびりできない状況でした。
最初に「独学?それとも予備校?」という問題に皆さんぶつかると思うのですが、受験初年度の最初の頃は「うかるぞ社労士」の分厚いテキストと、過去問集を買って独学で勉強していました。
「過去問を解きまくる→間違いをテキストで確認し苦手をつぶす」
このサイクルでいくつもりでしたが、早々に挫折しました。
何故なら内容が全く理解できないからです。
実は今回の挫折まで「過去問を制する者は試験を制す!」と思っていました。
なぜそう思っていたのか?
それは数々の試験勉強をこなしてきた銀行員時代に遡ります。
当時の試験に落ちまくっていた私の勉強法は、
「テキストを読む→内容を理解する→予想問題や過去問を解く」というまさに正攻法なやり方でした。
ただし、この方法はまとまった時間がとれないサラリーマンにとっては非常に効率が悪く、私はその方法を採用していたので試験に落ちまくっていました。
落ちるだけならまだいいのですが、落ちると支店長からめちゃくちゃ怒られるから大変でした。
試験に落ちた者を全員の前で容赦なく怒鳴り散らすような怖い支店長でした。
今なら完全なパワハラです。
やらかした試験の結果が支店長に通知されるまでの数日間は生きた心地がしませんでした…
当時は試験に合格するよりも、「試験結果を支店長に通知する」という連絡網をどうにかして断つことができないかと真剣に考えたものです笑
話を戻しますが、そんな自分を変えるきっかけは本屋での立ち読みです。
手に取った資格試験勉強法の本に目を通した私に衝撃が走りました!
そこには私にとって目から鱗の勉強法が推奨されていたからです。
「過去問だけを解け!」
「テキストは読むな!」
「問題は過去問からしかでない!」
「答えが瞬間的に頭に浮かぶまで過去問を回し続けろ!」
早速この本を買って実践してみましたが、恐ろしいくらい効果があり、その後数々の試験に合格することができました。
その時の成功体験があったので、社労士試験もその勉強法で合格できるだろうと簡単に考えていましたが、実は大きな間違いでした。
そもそも銀行員時代に受けていた試験の合格率はせいぜい40~80%くらいの試験で、落とすための試験ではなく、3カ月ほどしっかり勉強すれば受かるようなものばかりでした。
しかし社労士試験は違います。
前回も言いましたが「凡人が合格できる最難関の試験」なわけです。
軽い気持ちで勉強して受かる試験ではなく、しっかりと試験に向き合い、日々努力を重ねてきた者だけを合格させてくれる試験です。
そんな試験を過去問中心の勉強法で、しかも銀行と全く畑違いの社労士試験に向かい合ったわけですから、マークシート試験と言えども全く歯が立ちませんでした。
そもそも社労士の業務に関わったことがないため、過去問に書かれている単語の意味すら分からないのです。
迷走は更に続き、「コピー機の如くテキストを超高速で何回も読み込めば、自ずと頭に内容が入ってくる!」という、思わずすがりつきたくなるようなキャッチフレーズの速読法にも手を出してしまいましたが当然これも全くダメ…
「これはとても太刀打ちできない、やはり基礎から勉強しよう」
そこで独学を諦めTACという予備校の基礎講座に申込みました。
佐賀はサテライト校のため専属の講師がいないことから、学校に行ってDVDを視聴するということになりました。
「DVD視聴→演習問題で内容確認→慣れてきたら過去問」これが初年度のオーソドックスな勉強法です。
ところが途中くらいからサテライト校まで出かけるのが面倒になったので、DVDを自宅で視聴するコースに変更しました。
これで頭がボサボサでも、パンツ一丁でも勉強ができる体制が整ったわけです笑
そこからひたすら「DVD→演習→過去問」を繰り返し、暗記カードで選択式試験の対策を行い、直前に法改正の情報を頭に叩き込み、各科目を横断的に勉強し情報の整理を行いました。
そして試験前日は会場のある福岡のホテルに前泊し、夜中まで勉強し、試験会場についてもひたすらテキストを読むなどして試験に臨みました。
余談になりますが、試験会場に向かうときに、受験者がとてつもなく多いことに驚いた記憶があります。
その中に、お揃いのTシャツに頭にはタオル鉢巻をしたラーメン屋の店員さんのような男二人組や、ミニスカートのギャルなどが交じっていました。
どう見てもマークシート試験を運だけで突破しにきた記念受験生にしか見えませんでした笑
そんなこんなで試験を無事に乗り切ったわけですが、直後の感想としては「こりゃ合格は厳しいな…」というのが正直なところでした。
全く歯が立たないわけではないのですが、自分が合格できるという確信を得られるまで勉強したとは言えない状態での受験だったので、当然と言えば当然です。
結果としては不合格、しかも択一試験の労災3点で足切りされ不合格。
「これが4点だったら合格だったのか…」
当然悔しい気持ちはありましたが、意外と善戦したことに満足していた自分もいました。
なので、「来年の受験で最後だ!それで落ちたら諦めて、選り好みせず働くぞ!」という覚悟と共に「(カンニング以外の)ありとあらゆる手段を使ってでも絶対に合格する!」と心に決めました。
そしてまず最初に行ったこと、それは勉強法の見直しでした。
なぜかと言うと、今までの勉強法だと不安要素が多く、確実に合格できるという気がしなかったからです。
この勉強法の見直しの内容について書くと更に長くなってしまいますので、次回のブログで詳しく書きますね。