雇用保険ってなに?①

労務コラム

雇用保険ってなに?①

いきなりの質問ですが、皆さんはハローワークに行って雇用保険をもらったことはありますか?
ご年配の方であれば、昔からの名残で「雇用保険」を「失業保険」、「ハローワーク」を「職安(公共職業安定所)」と呼んだりもします。

会社を解雇(クビ)になったとき、自分の意思で会社を辞めたときなど、再就職が必要な人の失業中の生活費を国が支援する制度が雇用保険です。

ここで雇用保険をもらう際に感じる一般的な疑問を3つ解説いたします。

①もらう金額が違うのはなぜ?
②もらう日数が90日だったり120日だったり違うのはなぜ?
③もらい始めるまでの期間が3カ月の時もあれば半月くらいのときもあるのはなぜ?
①もらう金額が違うのはなぜ?

働いていた時に稼いでいた給料によってもらえる雇用保険の金額が決まるためです。
大雑把に説明すると、勤務していたときの給料を日割り計算した金額の50%~80%の金額になります。(給料が少なかった人は80%に近づき、多かった人は50%に近づくような仕組みになっています)
一方で、もらえる金額にも上限があります。
例えば40歳の方の給料の日割り金額が仮に1日2万円だとして、その50%は1万円なので1万円支給されるかというとそうではありません。
40歳の方の受給額の上限が1日7,510円と決まっていますので、支給額は1日1万円ではなく、上限の7,510円ということになります。

②もらう日数が90日だったり120日だったり違うのはなぜ?

自分の意思で退職したのか、それとも会社から解雇を言い渡されたり雇止めにあったりしたのかによって、もらえる日数が変わるからです。
そして、失業した年齢によってももらえる期間が変わります。
それをまとめたのが以下の表です。

自己都合退職(自分の意思で退職した場合)

 

 

会社都合退職(倒産、解雇、雇止めなど)
雇用保険ってなに?①

長く働いていると雇用保険料をたくさん納めますので、その分多くの日数分をもらえるという感じです。
また年齢によって日数が違うのは、年齢が高くなるほど再就職がしにくくなるためです。
「同じスキルを持った20歳の若者と60歳の高齢者がいたら、どちらを採用したいですか?」と考えた場合、やはり伸びしろがありそうな20歳の若者を雇用したくなりますよね?
つまり高齢者は再就職するのが大変なのです。
なのでその分日数を多くして手厚く支援しているのです。

③もらい始めるまでの期間が3カ月や半月の場合があるのはなぜ?

自己都合退職の場合、3カ月(令和2年10月より2カ月)は雇用保険をもらうために待たないといけません。
これは「自分の勝手な都合で会社を辞めたんだから3カ月は就職活動してよね。だけども3カ月後も就職できていなかったらその時は雇用保険をあげますよ」という意図によるものです。
なので3カ月間はもらうことはできません。
一方で会社の倒産や解雇、雇止めの場合は半月程度の待期、もっと正確に言うと7日待期で雇用保険をもらうことができます。
これは「望まない退職だったのね。かわいそうだし、次の再就職のための準備もしていないだろうからすぐに雇用保険をあげますよ」という意図によるものです。
そのため割と早く雇用保険をもらうことができます。

以上のお話しがハローワークにおいて一番メジャーな給付金なのですが、これらのことを正確には「基本手当」と呼びます。

他にも色々な給付あり、就職に関して困ったときに様々な支援をしてくれるのですが、それらについては次回のブログで紹介しますね。

 

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